2021年12月19日日曜日

超音波カッターってなに?

 超音波カッターというものが売られていると聞きました。
刃が超振動して敵を切り裂くという、昭和の巨大ロボが持っていそうな、スーパーアイテムっぽい味わいですが、実用品なのですね。調べると、歯の歯垢とりも似た原理のものがあるらしい。それで、入手してみました。

超音波カッターを入手しました


業務用のものは高価とのことですが、実用になる廉価版を売ってるらしい。

しかも、動画で使っているところを見ることができて、通販で買える。値段は安くはないけれど、値段以上の価値があるとの評判も上々でした。

加えて、いまプラ切りに使っているホットナイフはちょっと不満を感じ始めているところでした。今使っているのはこちら、です。十分使えています。

ホットナイフ

半田こてにペンナイフの刃を装着したもの


ぽちった。

12月17日にぽちっりました。本体はYAHOOで買ったのですが、年末セール中で本店よりも安く買うことができてハッピーです。
いくつかオプション(替え刃とか、トルクレンチとか、ソウジキットとか)は本店に注文しました。オプションも結構高い。トルクレンチはどうするか悩むところですが、、。

届いた

予想より早く12月19日の朝には本体が届きました。サイトの情報ではもう少し遅くなるってことでしたが、速くなるのは嬉しい。精密機器って書いてあります。


開封の儀

きれいなカタログは、車のランプのカタログでした。

内箱の中です。



取り出すと、これだけ。軽いです。
可愛いシールが貼られています。



6角レンチと保守用金具、イモネジが同梱されていました。
保守パーツは、あとでホルダを3Dプリンタで作ろうと思います。

早速切った

不要になったCD/DVDを切ってみました。
スパっとではないですが、ぬるっと切れる感じです。


ホットナイフと比べて、待ち時間がないのがいいです。
切っている様子をご覧ください。
[動画サイトに飛びます。]




 DVDを切って切り口をみると層構造がよくわかります。
バリが少しありますが、ホットナイフよりきれいな気がします。

厚くなるとどうなるか?
3枚重ねで切ってみましたが、同じようにきれますね。
[動画サイトに飛びます。]


3Dプリント(PLA)パーツの切れ味

融け易いので切れやすいかと思いきや、
CD/DVDのポリカと大差ない切れ味でした。
[動画サイトに飛びます]


感想

ホットナイフと比べて、待ち時間なしで使えるのがいいですね。使い終わった後も熱くないので置き場所に困らない。臭いもほぼ感じないし、十分よく切れます。定格40Wというのは、低価格帯にしてはハイパワーのように感じました。これから活躍してくれそうです。

LINKs

本家の通販サイトはこちら
私が最近見た範囲では、Y通販の割引クーポン付きが本体は一番安かった。
本店は税抜き価格なので、通販サイトが税込み表示だと高く見えるけど実は同じというのもありました。
LINKではありませんが、NH7603で検索すると動画から通販サイトまで色々見つかると思います。

2021年12月18日土曜日

二足歩行ロボ

一度はつくってみたい二足歩行ロボですが、難しそうですよね。お高価そうだし、なかなか手が出せないでいましたが、自由度(≒サーボモータの数)が少なくてもなんとかなるらしいので作ってみました。

二足歩行ロボをつくってみる

目標

  • 手足のある人型にして 腕も動かしたい。
  • 低価格でつくる。
  • IchigoJamでコントロールしたい。
  • 電源搭載で自律動作できる。
  • 重心を移動して静的安定歩行で我慢するけど、"コ"の字型の足裏タイプでは満足できません。
現在の姿を紹介します。
二足歩行ロボ

プロトタイプ

最初に脚だけであるくモデルを試作しました。


これには、小さく作ったIchigoJamを使っています。オーバーアクションですが、体を傾けて重心を移動した歩行動作ができることがわかりました。オリジナルのIchigoJamのためサーボモータは4個までで、腕は動かせません。I2C接続で回路を足して動かすこともできるのですが、プログラムが複雑になるので別の方向で考えます。

IchigoJamアップグレード

IchigoJamの次期バージョンの開発が進んでいてそれならサーボが6個まで駆動できます。それなら腕の上げ下げも可能になるので、制御にはIchigoJam-Rを採用に決定しました。ところが、これを作ろうとしてもCPUチップが手に入らなくなってしまっていました。そこで考えたのは、同じCPUを使ったLongan NanoというワンボードマイコンにBasic FirmwareをいれてIchigoJam-R化することです。別の記事にまとめましたので、こちらをご覧ください。

3Dパーツ

サーボモータとコントローラは目途が立ちましたので、残りのパーツを3Dプリンタで作ります。

使ったCADはデザインスパークメカニカルという無償のものです。形状が複雑になると動作が不安定になりますが、私には使いやすいです。サポートなしでプリントできるように形状を考えて作っています。

出来たパーツをプリントするために、並び替えておきます。さらにプラモデルのようにライナーでつなぎました。キットをつくるときパーツをそろえるのが楽になります。
プリントしたのがこちらです。

プラモのように切って組み立てますが、ホットグルーとネジで組み立てます。サーボの配線をつないで、プログラムすれば、、、。

歩行動画



脚の動きはこうなっています。


股関節の動きを変えれば左右旋回もできます。もちろんバックも可能です。

プログラム

動画の動きとプログラムを見比べてみてください。改造して旋回とかバックもできます。
50 @ARUN
101 A=50
102 B=80
103 C=90
104 D=240
105 E=150
106 F=105
110 PWM 1,A
120 PWM 2,B
130 PWM 3,C
140 PWM 4,D
150 PWM 5,E
160 PWM 6,F
190 J = 0
191 S = 2
200 FOR P=0 to 5
210 FOR I=0to-10 step -1
215  PWM 6,F+I
220  PWM 3,C+I: WAIT S
230 NEXT
250 FOR J=J TO -30 STEP -1
251  PWM 2,B+J
252  PWM 5,E+J
253  WAIT S
254 NEXT
310 FOR I=-10 to 0
315  PWM 6,F+I
320  PWM 3,C+I: WAIT S
330 NEXT
410 FOR I=0to-10 step -1
415  PWM 6,F-I
420  PWM 3,C-I: WAIT S
430 NEXT
445 K=30: IF P = 5 THEN K = 0
450 FOR J = J TO K
451   PWM 2,B+J
452   PWM 5,E+J
453   WAIT S
454 NEXT
510 FOR I=-10 to 0
515  PWM 6,F-I
520  PWM 3,C-I: WAIT S
530 NEXT
550 NEXT

サーボモータ接続
OUT:サーボ位置
1:右肩
2:右腰
3:右踵
4:左肩
5:左腰
6:左踵

これからの予定

モーションセンサを使ってリモコンとか、センサを搭載して自立動作とか、いろいろやってみたいと思います。
頭も作ってあげないとね。






IcnigoJam-R ナンチャッテ

 半導体の供給が減ってる昨今ですが、いかがお過ごしでしょうか。すでに新ネタではなくなりましたが、RISK-Vを使ったIchigoJamファームウエアの開発が粛々と進行しています。例にもれずCPUチップは入手難ではありますが、ボードは入手できるのでこれでIchigoJam-Rを作ってみました。

IchigoJam-Rをつくってみる

IchigoJam‐R(以下Rと略記)とは、RISK-Vアーキテクチャを採用したコスパの良いCPUを使っており仕様が強化されています。CPUのリソースを使いきっていないので、伸び代も大きいと踏んでいます。
β版完成品は、こちらで購入できますが、変わりJam製作を趣味とする私としましては、作りたいという欲求は抑えられません。


目的

当面の目的は、「二足歩行ロボのコントローラに使いたい」というものです。

Rは、サーボモータを6個制御できるのです。速度も約10倍(公称値)で期待できます。

設計方針

  • 電源:単三電池3本で動力系と共用
  • 基板を製作
  • CPUチップが手に入らないので、Longan Nanoを採用
  • キーボードとモニタが付くようにしてIchigoJamとしても使える
  • サイズは、ミンティアサイズにしておく
  • サーボモータを6個つなげられること 

余談

 実はすでにミンティアにはいるIch-goJamRは製作しています。ところが、世界中の通販サイトを探して最後の数個をやっと購入したというCPUを使っていて、これ以上はつくれないのです。作ったのは、こちら。CPUは、ちっちゃいです。


閑話休題

そこで、このCPUを使ったボード(Longan Nano)を使って作ってみたのが、こちらです。基板の中央下よりにある3x6個のあるスルーホールはサーボモータ用です。

Longan Nano と プリント基板

完成品

残念ながら、TxDとRxD信号が横向きに出ているので簡単にはJamのソケットに接続できません。とりあえず、ワイヤーをつかってつないでいます。

モニタのRCA端子とキーボードコネクタも用意しました。いずれも基板に埋め込んでいます。

回路

自分でも作りたいという奇特な方のために回路を上げておきます。


LINKs

IchigoJam公式サイト https://ichigojam.net/

β版IchigoJam-R販売サイト https://hello002.stores.jp/items/5fdc3daff0b10819906d9c74

ファームウエアの書き込みはこちらを参考にしてください。

https://15jamrecipe.jimdofree.com/%E5%91%A8%E8%BE%BA%E6%A9%9F%E5%99%A8/%E3%83%91%E3%82%BD%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%A8%E6%8E%A5%E7%B6%9A/risc-v/


書き換えは、IJutilitiesというツールを使うとあまり悩まなくても書き換えできます。おススメです。

http://ijutilities.micutil.com/


IchigoJamファームウエア利用規約 次のページにLINKがあります。

https://ichigojam.net/faq.html

注意事項

Longan NanoのCPUにはメモリ容量の少ないタイプもありますが、それは使えません。必ずGD32VF103CBT6を使ってください。目印は最後から3文字目が”B"のものです。”8”になっているものは、Flash ROM容量が半分しかなく、少し安く買えるのですが、使えないのです。

Longanは龍眼ですね。Nが抜けると私です。

LonganのUSB-Type-Cコネクタで普通に給電すると、キーボードが動きません。これはType-CのUSB信号とキーボードのUSB信号がつながっているためです。キーボードを使うときは、Type-C以外から給電するか、Type-Cケーブルで信号線のない”充電専用”を使う必要があります。充電専用Type-Cは売っていないのですが、充電用USB‐Micro BケーブルとMicro B→Type-Cアダプタを組み合わせるとつくることができます。

IchigoJamのファームウエアは公開されていますが、使用するには許諾条件(LINKs参照)に同意する必要がありますので、順守してください。

IchigoJam は 株式会社jig.jpの登録商標です。